2017年2月8日水曜日
ベトナム不動産投資マーケットの現状と今後の予想
ベトナム不動産は、2015年7月より外国人による投資が「解禁」となり、日本でも多くの注目を集めました。
日本各地でセミナーが開かれ多くの人を集めたり、開発では大手不動産会社の東急電鉄、野村不動産、ダイワハウスなども続々と進出し、ブームの様相を呈しました。
その熱は現在も続いており、現地の不動産販売で進出する業者は毎月のように増えています。
■1年半で不動産価格の相場は約1.5倍に
ベトナム不動産のプレセールの売り出し価格は右肩上がりとなっており、ホーチミンの現地で実際に見た体感では、2015年7月時点と比較して約1.3~1.5倍になっています。
これは、同一立地の同一グレードの物件の売り出し価格でこのくらいの差が出ているのです。
いわゆる、プレセールの段階的に上がっていく価格設定とは違い、A棟のすぐ隣のB棟が、A棟と比較して1.3~1.5倍なのです。
単純に、販売価格の相場が1年で急激に上がったのです。
2015年7月の解禁直後に購入された方は、現時点で売却すれば売却益で1.5倍くらいは取れるはずです。
■リセール(中古)物件の価格はさらに高騰
プレセールの場合は、売主が自由に価格を設定できるので、強気で上げているだけ、という見方もできると思います。
では、リセールはどうなのかと言うと、こちらはさらに強気で、まずほとんど売りに出てきていないのと、売りに出ていたとしても購入価格の2倍近かったりという状況です。
急速に右肩上がりで不動産価格が上昇しているため、誰も売りに出したくないのです。
そのため、割安のリセール物件を狙って購入するのは現状では至難の業かと思われます。
■価格はどこまで上昇するのか?
気になるのが、この価格上昇はどこまで行くのか、という点かと思いますが、もう間もなく止まると思います。
理由としましては、2015年の販売価格での購入で、利回りが表面で約10%程度だからです。
現在の価格で不動産を購入すると、表面で約7%程度になります。
これ以上利回りが下がると、誰も購入しなくなるからです。
また、グレードの高い物件の供給数も増加しており、これから賃貸付けが難しくなっていくことが予想されます。
そうしますと、価格を下げてでも空室を避けたいオーナーが出てきて、利回りは全体的にさらに下がっていくことが予想されます。
利回りを無視してキャピタルゲインだけを求めて購入したくても、利回りが低いとキャピタルゲインも出にくいというマレーシアの例があるので、投資家は思いとどまるはずです。
というような理由から、現在の不動産価格で一旦止まるはずです。
次に価格が上昇するのは、何らかの法律の改正があったタイミングになるはずです。(例えば低金利フルローンが組めるようになる、など)
既にお持ちの方は、そのタイミングまで持ち続けてさらなるキャピタルゲインに期待するか、
もし購入価格の1.5倍以上で売却できるなら、売ってしまってもよいのではないかと思います。
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