2010年頃になると、日本ではマレーシア不動産投資セミナーが活発に行われ、多くの人が集まるようになってきました。
1回のセミナーに200人近く集まった、などということもあったようです。
今、日本で10年前くらいから海外不動産の販売を行っている業者は、この時期にどこもこぞってマレーシアの不動産を販売しておりました。
フォーランドリアルティや、ステイジアキャピタル、グローバルプロパティなどが有名です。
■ブームの原因
マレーシア不動産投資のブームが起きた背景には、いくつかの原因があります。
- 2008年のリーマンショックにより先進国の不動産に対する不安感が生まれた
- インターネットの普及により、海外不動産投資の情報が以前よりも伝わりやすくなった
- ジョホールバルの壮大な開発計画が魅力的だった
- 価格が1,000万円前後と手頃で、現地の銀行でローンを組むこともできた
また、日本と距離が近い中国不動産の価格上昇により、大きな利益を得た投資家が日本国内にいたこともマレーシア不動産投資ブームの後押しとなったと考えられます。
■ブームのその後
マレーシア不動産には世界中から投資マネーが集まり、クアラルンプールの不動産価格は数年間で倍以上に高騰した例がいくつもあります。
マレーシア政府は不動産価格が高騰しすぎて国民が購入できる金額でなくなっていることを懸念し、2014年に外国人に対する投資規制を実施いたしました。
これにより、100万リンギット(約3,000万円)以上の不動産でないと、外国人は購入できなくなりました(一部例外のエリアもあります)。
また、この規制に合わせて、現地の銀行の外国人に対するローンも急に通らなくなったと聞いております。
この規制により、日本でのマレーシア不動産投資ブームは終了いたしました。
このタイミングで、1,000万円前後で購入でき、経済成長により不動産価格の上昇が期待できる国として、マレーシアと入れ替わるような形でフィリピンの不動産投資ブームが始まりました。
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